Blenderテクスチャ(テクスチャの種類と使用方法)

Blenderで使用できるテクスチャについての解説
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テクスチャの種類と使い方

マテリアルで質感の設定をして、さらにテクスチャを適用すると多彩な模様を付ける事ができます。
テクスチャはカラーマップとしてのの使用だけでなく凹凸やディスプレイスメント、光沢や鏡面反射の度合いの設定に利用したり用途は多岐に及びます。

 

カラフルなボロノイWoodテクスチャ

 

使用バージョン
Blender2.49b~2.66a、2.80

 

このページは主に2.7系以前の内蔵レンダラー(Blender Internal)向けの解説です。
2.8系以降ではBlender Internalは廃止されているため、Cyclesのマテリアル設定について以下で解説しています。
Blenderでレンダリング(Cycles)

 

内蔵テクスチャの種類は2.8系にもあるものと共通です。

 

 

テクスチャはオブジェクト、マテリアル、ワールド、ブラシなどに適用できます。

 

2.8系
マテリアル内、またはシェーダーノード内でテクスチャノードを生成、接続します。

Blenderノードエディター(シェーダーノード)

2.7系以前
オブジェクトに適用する場合、テクスチャはマテリアル内にリンクされるので、マテリアルを作成しておきます。

 

テクスチャチャンネル

テクスチャチャンネルを選択し、新規テクスチャを作成します。
上から順に適用されていくので、マテリアルの一番上にレンダリングされるのは一番下にあるチャンネルのテクスチャになります。

 

2.6系

PropetiesShift+F7TexturesNew
Blender2.6のTextures

 

テクスチャスロットは18個まで利用可能です。
Typeからテクスチャを選択します。

2.4系
Buttons WindowShadingF5Texture buttonsF6Textureパネル→Add New

Blender2.4のTextureパネル

 

テクスチャチャンネルは10個まで利用可能です。
レンダリングの有効無効の切り替えはButtons WindowShadingF5Material buttonsTextureパネルで行います。
Texture Typeからテクスチャを選択します。

 

テクスチャチャンネル設定のコピー
2.6系

テクスチャスロット右の下三角ボタンにコピー、ペーストメニューがあります。

Copy/Paste Texture Slot Settings
テクスチャスロットをコピー、ペースト
2.4系

Buttons WindowShadingF5Material buttonsTextureパネルの上下矢印ボタンでコピー、ペーストできます。

 

ノードを使用する

テクスチャノードを使用して編集したテクスチャを使用します。

 

2.8系
Shader Editor内でテクスチャノードを使用
2.6系
Node EditorTextureUse Nodesを有効にする
2.4系
Nodesを有効にする

 

共通のパネル

Colorsパネル

テクスチャの色を編集します。

 

Colorband

デフォルトでは内蔵テクスチャの色はマゼンタ色(2.4系はMapToパネル、2.5以降はInfluenceパネルで設定した色)が適用されますが、有効にするとカラーバンド側で設定した色が適用されます。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のColorsパネル Blender2.4のColorsパネル

 

ポジションごとに色と透明度を設定できます。

 

Add
新規ポジション追加
Del
選択ポジションを削除
Linearなど
グラデーションの補間タイプ

 

RGB Multiply
RGB
色を設定するとテクスチャに乗算される(テクスチャ自体の色相は変わらない)
Adjust
Brightness
明度を調整
Contrast
コントラストを調整
Saturation(2.5以降)
彩度を調整

 

テクスチャのマッピング

テクスチャのマッピングタイプを指定します。

 

2.8系
Texture Coordinateノードで各座標系を使用できます。
2.5系のMappingパネル
マテリアル時
Blender2.6のMappingパネル(マテリアル時)
World時
Blender2.6のMappingパネル(World時)
2.4系のMap Inputパネル、Texture and Inputパネル
Blender2.4のMap Inputパネル

 

Blender2.4のTexture and Inputパネル

 

(2.6系)

Coordinate
マテリアル時
Tangent
接線の向きを使用
Stress
元の形状との比較によってテクスチャが現れる。形状を引き伸ばした時に色が変わるなど
Reflection(2.4系はRefl)
環境マップ画像使用時に選択
Normal
オブジェクトの法線を使用。MatCap画像など
Window
ウィンドウに対して固定される
(2.5系以降)Strand/Particle
パーティクルで生成したストランドの根元から毛先に合わせる
UV
UVマップを使用
Generated(2.4系はOrco)
自身のローカル座標を使用
Object
指定したオブジェクトのローカル座標を使用
Global(2.4系はGlob)
グローバル座標を使用
(2.6系以前)Stick
メッシュのスティッキー座標を使用
World時
Object
指定したオブジェクトを座標として使う
Tube
360度パノラマ画像用(シリンダーマップ)。上半球のみ
Equirectangular
360度パノラマスカイ用の正距円筒マッピング
Sphere
360度パノラマ画像用(スフィアマップ)。上半球のみ
AngMap
360度アンギュラーマップ
Global
グローバル座標
View
ビューベクトル
(マテリアル時)Projection
Flat
平面に貼り付け。UVマップ使用時などに使用
Cube
立方体に貼り付け。上下面と側面にうまく適用できる
Tube
円柱に貼り付け。シリンダーマップ用
Sphere
球体に貼り付け。スフィアマップ用
(マテリアル時)From Dupli
インスタンス複製された子オブジェクトが親オブジェクトのマッピングを継承
(マテリアル時)XYZ軸
それぞれの軸に対して、どの軸のマッピングを適用するか
Offset(2.4系はdXYZ)
テクスチャをそれぞれの軸方向にずらす
sizeXYZ
テクスチャをそれぞれの軸方向に拡大縮小

 

テクスチャの影響要素

テクスチャが何に影響するかを設定します。
ノーマルやアルファ透過などデフォルトではテクスチャの輝度が高い部分が影響しますが、効果を反転させる事もできます。
Worldに割り当てられたテクスチャデータ選択時は背景のどの領域にテクスチャを適用するかの設定項目が表示されます。

 

2.6系のInfluenceパネル
マテリアル時
マイナスの数値にすると使用輝度が反転します。

Blender2.6のInfluenceパネル(マテリアル時)

World時
Blender2.6のInfluenceパネル(World時)
2.4系のMap Toパネル
マテリアル時
ボタンを2度押すと文字が黄色になり、使用輝度が反転します(可能な場合)。

Blender2.4のMap Toパネル(マテリアル時)

World時
Blender2.4のMap Toパネル(マテリアル時)

 

World時
Blend
背景グラデーション
Horizon(2.4系はHori)
地平線
Zenith Up(2.4系はZenUp)
上半球
Zenith Down(2.4系はZenDo)
下半球

テクスチャの種類

内蔵テクスチャは数式に則って生成される為、値の入力で模様の大きさや形などを容易に変更できます。
テクスチャチャンネル内で設定した項目(Size、Nabla、Noiseなど)の値は一度設定すると他のテクスチャを選択してもリセットされず使い回されます。

 

Distorted Noise

歪んだ模様で、基本ノイズと歪みノイズの2つを組み合わせて模様を作成できます。
DistAmntで歪み度合いを設定可能です。
Blender2.4のDistorted Noiseパネル

 

以下はDistortion noiseBlender OriginalNoise BasisCellNoiseを指定したものです。
Distortion noiseテクスチャ

 

Voronoi

ボロノイ模様です。
Distance Metricで選択したアルゴリズムによって模様が変化します。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のVoronoiパネル Blender2.4のVoronoiパネル

 

カラーリング

カラフルな模様を楽しめます。
カラフルなボロノイ

 

2.8系
Cellsを選択
2.6系
ColoringIntensity以外を選択
2.4系
Col1Col3を選択

 

Musgrave

Distorted Noiseと似ていて、基本ノイズとタイプを組み合わせて模様を作成します。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のMusgraveパネル 2.4のMusgraveパネル

 

Lacuの値をうまく設定すると放射状の模様になります。
放射状のMusgraveテクスチャ

 

Plugin(2.4系)

外部テクスチャプラグインを呼び出します。
プラグインはDLL形式で配布されているのでダウンロードして使用します。

 

Blender Plugin Repository
http://www-users.cs.umn.edu/~mein/blender/plugins/(リンク切れ)

 

プラグインのリスト(BlenderWikiアーカイブ)

 

ダウンロードしたファイルを入れたフォルダのパスをUser PreferencesFile Pathsで指定しておくと次回使用時からそのフォルダが読み込まれます。

 

scales、trellis
scalesテクスチャtrellisテクスチャ

 

Noise

ノイズを加えます。ノイズの大きさの変更はできません。
レンダリングの度に異なるノイズが生成されます。

 

Blend

デフォルトでは白と黒のグラデーションです。Blendパネルでグラデーションの形状を指定します。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のBlendパネル Blender2.4のBlendパネル

 

Colorパネルを使用すると多数の色を加える事が可能です。
グラデーション

 

Magic

複数の色が混じった不思議模様です。
Depthの値を変えると色が変わり、Turbulenceの値でパターンの強さを変えます。

 

2.6系、2.4系
Blender2.4のMagicパネル

 

Depth5を指定
Magicテクスチャ

 

Wood

グラデーション縞模様です。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のWoodパネル Blender2.4のWoodパネル

 

RingNoiseSawを選択すると木の年輪のように輪にしたり、うねりを加える事もできます。
Woodテクスチャ

 

Stucci

凸凹模様です。地形を作る際などに使えます。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のStucciパネル Blender2.4のStucciパネル

 

以下はNoise BasisCellNoiseを指定して、何度も細分化したPlaneにDisplaceモディファイアとして適用したものです。
Stucciテクスチャをレンダリング

 

Marble

大理石模様です。雷、血管なども表現できます。

 

2.4系
Blender2.6のMarbleパネル Blender2.4のMarbleパネル

 

SharperSoft NoiseTriを選択しています。
Marbleテクスチャ

 

Clouds

雲模様です。他のソフトでも使用されているポピュラーな模様で、マテリアル色の均一さを打ち消したり、バンプマップとして使用すると岩肌なども表現できます。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のCloudsパネル Blender2.4のCloudsパネル

 

カラーバンドで青と白を設定すると青空と雲らしくなります。
Cloudsテクスチャ

 

Environment Map(2.4系ではEnvMap)

環境マップを作成、適用します。
環境マップとはオブジェクトの周りの景色をテクスチャ画像化したもので、一度作成して貼り付けると次回からは鏡面が無効でも景色が映り込んでいるような効果を得られるようになります。

 

Staticを選択してレンダリングを行うと環境マップが生成されます。
生成された環境マップは破棄されるまで一時的にメモリに保存されます。

 

2.6系、2.4系
Blender2.6のEnvironment Mapパネル Blender2.4のEnvMapパネル

 

Environment Map Samplingパネル

フィルターでぼかしを掛けます。
Blender2.6のEnvironment Map Samplingパネル

 

使用例

Cubeの中にUVSphereを入れて、UVSphereをOb(中心となるオブジェクト)に指定してレンダリングしました。
Material buttonsMap Inputパネルで環境マップ貼り付け用のReflを選択します。
環境マップ使用

 

Cubeを削除してもCube内の景色が映った状態になっています。
環境マップ使用(背景非表示)

 

生成された環境マップをSave EnvMapで保存すれば、次回はLoadで呼びだして使用できます。
Filterの値を大きくすると映り込みにぼかしが掛かります。

 

Image or Movie(2.4系ではImage)

画像ファイルや連番画像、動画を読み込んで使用します。
内部で生成したグリッド画像も選択できます。

 

2.6系

Blender2.6のImageパネル

 

Image Samplingパネル
ミップマップフィルター使用の有無などを設定します。

Blender2.6のImage Samplingパネル

Image Mappingパネル
画像の表示方法を設定します。

Blender2.6のImage Mappingパネル

2.4系
Blender2.4のImageパネル

 

Map Imageパネル
ミップマップフィルター使用の有無、画像の表示方法をを設定します。

Blender2.4のMap Imageパネル

 

連番画像をテクスチャとして使う
2.6系

画像名に連番画像の1枚目を設定→SourceImage Sequenceを選択→Framesにアニメーションで使用する全フレーム数を入力→Auto Refreshを有効にします。

 

Mappingパネル→CoodinateUVを選択し、Mapに生成したUVマップを指定します。

 

Influenceパネルでテクスチャによる効果などを設定します。

 

Ocean(2.6以降)

Oceanモディファイアで生成したデータを使用し、波のノーマルマップや泡マップを出力します。
Blender2.6のOceanパネル

 

Point Density(2.6以降)

ボリュームマテリアル用のテクスチャです。
指定したポイント半径を使用してボリュームを生成します。
Blender2.6のPoint Densityパネル

 

Turbulenceパネル

密度にノイズを追加します。
Blenderr2.6のTurbulenceパネル

 

Voxel Data(2.6以降)

物理シミュレーション(Smoke)用のテクスチャです。
その他、医療用立体データなども使用できます。
Blender2.6のVoxel Dataパネル

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