Blender編集モード(Edit Mode)

頂点、辺、面の編集モードの解説
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メッシュ編集

基本操作

メッシュ編集で役立つ基本的な機能と操作です。

 

頂点の選択、移動

頂点や辺など、3D Viewヘッダーのボタンで選択対象を設定します。
Blender基本操作(選択)

 

Object Modeと同じように選択された部位を3Dマニピュレーターやドラッグでトランスフォーム操作して形状を作成します。

 

法線

法線がどちらを向いているかで面の裏表を判定します。
1つの面の法線が周囲の面の法線と逆になっていると、スムージングした際に黒ずみが生じたりします。
法線が逆の面

 

閉じたメッシュの場合、基本的には外側に向けます。
Cubeなどをそのまま部屋に見立て、内部にランプカメラなどを配置してレンダリングする場合は部屋オブジェクトのメッシュの法線を内側に向けます。

 

法線の向きを変える
2.8系
3D ViewportShift+F5MeshNormalsAlt+NFlipRecalculate OutsideShift+NRecalculate InsideShift+Ctrl+N
2.4系
Ctrl+Nで面の向きを強制的に外側に向けます。

WFlip Normalsで向きを反転させます。

 

法線の表示
2.8系以降
3D Viewportヘッダー→Viewport OverlaysNormals
2.6系
3D ViewPropertiesNMesh DisplayNormals
2.4系
Buttons WindowEditingF9Mesh Tools Moreパネル→Draw Normals

 

頂点を生成する

Ctrl+右クリック(2.7系以前のデフォルトでは左クリック)で新規頂点を生成します。
選択頂点から連続で頂点を作成していくと辺で繋がった状態になります。
面を張る前の辺

 

選択箇所を別オブジェクトに分離(P

選択箇所、繋がっていない部位、マテリアル別などの分離メニューが表示されます。

 

削除(XDelete

どの要素を対象とするかの削除メニューが表示されます。

 

選択箇所を複製(Shift+D

複製後、マウス移動で位置指定、左クリックで決定、右クリックでキャンセルします。
別のオブジェクトとして編集したい時はPキーで分離したり、Object Modeで複製します。
Blender基本操作(複製)

 

頂点グループ(Ctrl+G

アーマチュアやモディファイアなどの影響範囲として利用します。
グループ内の頂点が持つウェイトはWeight Paintで調整できます。

 

2.5系以降
その他ショートカットキー
Ctrl+VキーVertex GroupsAssign to New Groups
場所
Propertiesヘッダー→Object DataVertex Groups

Assignで選択中の頂点をアクティブな頂点グループに追加します。

2.4系
Buttons WindowEditingF9Link and Materialsパネル→Vertex GroupsNew

 

スナップ(Shift+Tab

頂点やオブジェクトを近くのオブジェクトやグリッドなどに吸着させます。
3D Viewヘッダーのボタンからも使用できます。

 

2.6系
Blender2.6のスナップボタン

 

リトポロジー

メッシュ構造を変更したり、ハイポリゴンモデルをベースに面を張り直し、ローポリゴンモデルに作り変える時などに使用します。

 

2.5系以降
スナップを使用します。またはShrinkWrapモディファイアを使用します。
2.4系
Buttons WindowEditingF9Meshパネル→Retopo

 

プロポーショナル変形(O

選択頂点の周囲の頂点にも編集を影響させ、滑らかな形状変化を加えられる機能です。
3D Viewヘッダーのボタンからも使用できます。
形状の変化タイプを3D Viewヘッダーのプルダウンメニューから選択できます。

 

(2.5系以降)有効時Alt+O
ConnectedとOnの切り替え
編集中のマウスホイールPageUPPageDown
範囲の拡大縮小

 

2.6系のプロポーショナル変形、Blender2.4の変形範囲の形状メニュー
Blender2.6のプロポーショナル変形ボタン Blender2.4のプロポーショナル変形フォールオフ

 

重複頂点を削除

近くにある頂点を同一と見なして残りを削除します。

 

接続部分の頂点の位置が同じオブジェクト同士を結合する用途としても役立ちます。
接続したいオブジェクトが別々になっている場合は両方を選択後Ctrl+Jキーで同一オブジェクトにする必要があります。

 

2.8系以降
3D ViewportサイドバーNToolOptionsパネル→Auto Merge(自動結合)
3D Viewportヘッダー→MeshClean UpMerge by Distance(手動結合)
2.5系以降
3D ViewTool ShelfTMesh Toolsパネル→Remove:Remove Doubles

 

Mesh Optionsパネル→Double Thresholdで重複判定距離を設定します。
実行後Remove Doublesパネル→Merge Thresholdで重複判定範囲を変更できます。
削除された頂点の数はInfoヘッダーに表示されます。

2.4系
Buttons WindowEditingF9Mesh Toolsパネル→Rem Double
Limit
設定距離内の頂点を重複扱いする

編集メニュー

3D Viewヘッダーからアクセスできる機能です。

 

Select

様々な選択機能です。主な機能は以下で解説しています。
Blender基本操作(選択)

 

Mesh

Meshにある機能の一部です。

 

Transform

マウスの動きで影響度合いを調整します。

 

To Sphere(Alt+Shift+S、2.4系ではCtrl+Shift+S
形状を球状に変化

変形前To Sphere

Shear(Shift+Ctrl+Alt+S、2.4系ではCtrl+S
形状を斜めに歪ませる

変形前Shear

Bend(Shift+W
3Dカーソルとマウスカーソルの間で形状を曲げる
Push/Pull(Shift+P、2.5系以降はキー割り当て無し)
形状の中心から膨張収縮

変形前Push/Pull

Warp(2.6系ではShift+W、2.8系ではキー割り当て無し)
3Dカーソルを中心にして形状を曲げる

変形前Warp

Randomize
形状をランダム化
2.7系以前

Tool ShelfTToolsMesh Toolsから実行できます。

Shrink/Fatten(Alt+S
形状を保ったまま収縮、膨張

変形前 Fatten

 

その他
(2.6系以降)Convex Hull
凸包

選択頂点間に面を張ります。
面を張る前の辺 Convex Hull

2.6系

SpeceConvex Hullで検索して呼び出します。

Vertex(Ctrl+V)

以下は並び順を2.8系ベースにしたツール類です。
3D Viewヘッダーの他、ショートカットキーから呼び出せます。
2.8系以降は右クリックでコンテキストメニューを呼び出せます(ヘッダー、ショートカットキーのメニューとは内容が異なる)。

 

Extrude Vertices(E)
選択頂点から新規頂点を押し出し
Bevel(Shift+Ctrl+B)
選択頂点の角を削るようにして鋭さを和らげる
2.65以降
Bevelモディファイアを使用しない方法なのでメッシュが直接変更されますが、ツールシェルフからベベル部分の細分化数を指定してより滑らかな形状にできます。

選択頂点をベベル

2.64以降
マウスの動きで度合いを調整可能です。
New Edge/Face from Vertices(F)
選択頂点の間に辺や面を生成
Connect Vertex Path(J)
面の対角線上にある頂点を辺で結び、面を分割

選択された対角線上の頂点 Vertex Connect

Rip Vertices(V)
選択頂点を分離

分離前の選択頂点 頂点を切り離し

(2.65以降)Rip Vertices and Fill(Alt+V)
切り裂いた部分を新しい面で埋める
Rip Vertices and Extend(Alt+D)
切り裂いた部分を引き延ばす
Slide Vertices(Shift+V)
選択頂点を辺に沿ってスライド
Smooth Vertex
選択した頂点群の起伏を弱め、形状を滑らかにする

Smoothモディファイアと同じです。

Blend From Shape
他のシェイプキーの形状をブレンド
Blend Vertex Group
アクティブな頂点ウェイトを他の頂点ウェイトにブレンド
Propagate to Shape
選択部分の頂点位置を他シェイプキーにも適用
Merge Vertices(Alt+M)
頂点を結合
At Center
選択した頂点間に

マージ前選択した頂点間にマージ

At Cursor
3Dカーソルに

マージ前3Dカーソルにマージ

 

Shiftキーで連続選択した場合:

At First
最初に選択した頂点に

マージ前最初に選択した頂点にマージ

At Last
最後に選択した頂点に

マージ前最後に選択した頂点にマージ

 

2回以上いくつかの離れた頂点をまとめて選択している場合:

Collapse
一度目、二度目に選択したグループごとに

いくつかのグループ頂点マージ前一度目、二度目に選択したグループごとにマージ

Vertex Groups(Ctrl+G)
頂点グループを作成
Hooks(Ctrl+H)
選択頂点を他オブジェクトに結び付ける

Hookモディファイアが付加されます。

Make Vertex Parent(Ctrl+P)
選択頂点に選択オブジェクトの親を設定

 

コンテキストメニュー時のみ
Subdivide
選択した辺を分割
Push/Pull(Shift+P、2.5系以降はキー割り当て無し)
形状の中心から膨張収縮
Shrink/Fatten(Alt+S
形状を保ったまま収縮、膨張
Shear(Ctrl+S、2.5系以降はShift+Ctrl+Alt+S
形状を斜めに歪ませる
Randomize Vertices
選択頂点をランダム化
Smooth Laplacian
形状、体積を保ちつつ凹凸を打ち消す
Mirror Vertices
ミラー反転メニュー
Snap Vertices
スナップメニュー
Split(Y)
選択箇所を周囲から分離。頂点1つの場合は複製になる
Separate(P)
選択箇所を分離し、別オブジェクトにするメニュー
Dissolve Vertices
選択頂点を溶解し、辺や面と統合
Delete Vertices
選択頂点を削除

Edge(Ctrl+E)

辺編集ツールを呼びだします。

 

Extrude Edges(E)
選択辺を押し出し
Bevel Edges(2.64以降はCtrl+B
辺をベベルで面取り

Bevelモディファイアならメッシュを変更しません。

2.65以降
モディファイアを使用しない方法なのでメッシュが直接変更されますが、ツールシェルフからベベル部分の細分化数を指定してより滑らかな形状にできます。

辺をベベル

2.64以降
マウスの動きで度合いを調整可能です。
Bridge Two Edge Loops
頂点数が同じ2つのループ辺同士を新しい面を生成して接続

Bridge Two Edge Loops前 Bridge Two Edge Loops後

Subdivide
メッシュを細分化

頂点数を保ったまま分割して滑らかに表示したい時はSubsurfモディファイアを使用します。
インターフェイス上からも実行できます。

2.5以降
3D ViewTool ShelfTMesh Tools→Add:Subdivide
2.4系
Buttons WindowEditingF9Toolsパネル→Subdivide

 

Fractalで高低差のあるランダムな細分化を行います。

(2.8系以降)Subdivide Edge Ring
選択した辺リングと垂直に辺を分割
Un-Subdivide
分割した面の辺を再結合し、分割前に戻す
Rotate Edge CW
面の内部にある辺を時計回りに回転
Rotate Edge CCW
面の内部にある辺を反時計回りに回転
Edge Slide
選択辺をスライド
Edge Split
選択辺を分離
Edge Crease(Shift+E)
Subsurfモディファイア使用時の辺の重み付け

形状の一部を丸めない設定ができます。

Edge Bevel Weight
Bevelモディファイアで使用するベベル辺を設定
Mark Seam
UV展開時に切れ目となるシーム辺を設定
Clear Seam
シーム辺を解除
Mark Sharp
EdgeSplitモディファイアで使用するシャープ辺を設定
Clear Sharp
シャープ辺を解除
Mark Sharp from Vertices
シャープ辺の設定に頂点を使用(Mark Sharpのオプション)
Clear Sharp from Vertices
シャープ辺の設定に頂点を使用(Clear Sharpのオプション)
(2.67以降)Mark Freestyle Edge
Freestyleレンダリングのエッジ選択用のマークを設定
(2.67以降)Clear Freestyle Edge
エッジ選択用のマークを解除

 

コンテキストメニュー時のみ
New Face from Edges(F)
選択辺の間に面を生成
Loop Cut and Slide
ループカット後スライド(Ctrl+R)
Offset Edge Slide(Shift+Ctrl+R)
選択辺の両側にループ辺を生成しスライド
Knife Topology Tool
形状をカット
Bisect
選択面を平行にカット
Split(Y)
選択箇所を周囲から分離
Separate(P)
選択箇所を分離し、別オブジェクトにするメニュー
Dissolve Edges
選択頂点を溶解し、辺や面と統合
Delete Edges
選択頂点を削除

Faces(Ctrl+F)

面編集ツールを呼び出します。

 

Extrude Faces(E)
選択面を押し出し
Extrude Faces Along Normals
選択面を法線方向に押し出し
Extrude Individual Faces
複数の選択面をそれぞれの法線方向に押し出し
Inset Faces(2.64以降I
選択面に新しい面を挿入

面選択 Inset Faces

2.64以降
マウスで度合いを調整可能です。
(2.67以降)Poke Faces(Alt+P、2.8系はキー割り当て無し)
面を扇状に分割

選択された面Poke Faces

Triangulate Faces(Ctrl+T)
四角形面を2つの三角形面に分割
Tris to Quads(Alt+J)
2つに分離した三角形面を1つの四角形面に
Solidify
選択面に厚みを加える

Solidifyモディファイアと同じです。

(2.64以降)Wire Frame
面からワイヤーフレーム形状を生成

選択された面 ワイヤーフレーム化

Fill(Alt+F)
ループ辺に面を張る

辺が開いていると機能しません。
Fと似ていますが、複数の頂点がある場合は三角形面になります。

Grid Fill
ループ辺にグリッド面を張る
Beautify Fill(Shift+Alt+F、2.8系ではキー割り当て無し)
辺の向きを考慮して面を張る
Intersect(Knife)
重なったメッシュでカット
Intersect(Boolean)
重なったメッシュでブーリアン

Booleanモディファイアと同じです。

Weld Edges into Faces
選択中の分離辺を近くの選択中の面に溶解し面生成
Shade Smooth
スムージング表示
Shade Flat
ソリッド表示
Face Data
面データ編集のメニュー
Rotate Colors
選択面の頂点カラーを回転
Reverse Colors
選択面の頂点カラーの方向を反転
Rotate UVs
選択面のUV座標を回転
Reverse UVs
選択面のUV座標の方向を反転
(2.67以降)Mark Freestyle Face
Freestyleレンダリングの面選択用のマークを設定
(2.67以降)Clear Freestyle Face
Freestyleの面選択用マークを解除

 

コンテキストメニュー時のみ
Subdivide
選択した辺を分割
Bridge Faces
2つ以上の辺ループ間に面を張る
UV Unwrap Faces
UV編集メニュー
Un-Subdivide
分割した面の辺を再結合し、分割前に戻す
Split(Y)
選択箇所を周囲から分離
Separate(P)
選択箇所を分離し、別オブジェクトにするメニュー
Dissolve Faces
選択頂点を溶解し、辺や面と統合
Delete Faces
選択頂点を削除

(2.7系以前)Specials(W)

その他のツールを呼び出します。
以下の解説では他の編集メニューから呼び出せるものは除いています。

 

(2.65以降)Subdivide Smooth
分割

Subdivideが現在の形状のまま分割するのに対し、滑らかに補間された形状になるように分割します。
SubsurfモディファイアのCatmull-Clarkに似ています。

Hide(H)
選択箇所を一時的に隠す
Shift+H
非選択箇所を非表示
Alt+H
再表示
Select Inverse(Ctrl+I)
選択を反転
(2.65以降)Laplacian Smooth
形状、体積を保ちつつ凹凸を打ち消す
Sort Mesh Elements
指定したオプションによる選択部位のソート
(2.65以降)Symmetrize
入力されたメッシュを指定軸方向にコピーし形状やUVを対称の構造にする

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