Blenderエディタータイプ(Graph Editor)

Blenderのエディタータイプ「Graph Editor」の解説
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Graph Editor

Graph Editorはカーブ化されたアニメーション変化のデータ(Fカーブ)をベジエ曲線のように編集できるエディターです。

 

Graph Editor

 

使用バージョン
Blender2.67b、2.80

 

 

モード

2.8系
Graph EditorDriversは異なるエディター(ショートカットキーは同じ)として独立しています。
2.6系
Graph EditorShift+F6ModeからF-Curve EditorDriversを選択します。

 

F-Curve Editor

アニメーションの動きなどの変化をカーブで制御し、より細かな編集を行います。
少しトランスフォーム編集する→キーフレーム挿入…を繰り返すよりも簡単に複雑な動きを設定できます。

 

Drivers

他のオブジェクトや項目を操作用のドライバーに設定して連動した変化を与えます。
1つのドライバーによって複数のオブジェクトに影響を与える事もできます。

 

あらゆるプロパティ値に設定する事ができ、各項目上で右クリックし、Add DriversCtrl+Dを選択します。

 

2.7系以前
トランスフォーム系やRGB値など数値が複数ある場合、1つのみに設定したい場合はAdd Single Driverを選択します。

 

ドライブされる設定の項目は紫色になります。
ドライバー設定後の項目

 

チェックボックスにも設定できます。
ドライバー設定後のチェックボックス

 

View Propertiesパネル

2Dカーソルの表示やキーフレームのスナップを行います。
View Propertiesパネル

 

Active F-Curveパネル

選択中のFカーブの情報や色の変更メニューがあります。
Active F-Curveパネル

 

Display Color
Fカーブの色。User Definedを選択すると任意の色を設定可能

 

Active Keyframeパネル

選択中のFカーブのポイントの形状や位置が表示されます。
Active Keyframeパネル

 

Driversパネル(Drivers)

ドライバーとなるオブジェクト、影響を定義します。
Driversパネル

 

Update Dependencies
依存を更新
Remove Driver
ドライバーを削除
Type
ドライバーによる入力値の計算方法
Maximum Value
変数の最大値を使用
Minimum Value
変数の最小値を使用
Scripted Expression
Pythonスクリプトによる式を計算
Expr

後述の変数名が使用可能で、結果が数値で返るように記述します。
(例:var*0.7+1)

 

チェックボタンにドライバーを設定した場合、結果が0(無効)または1(有効)になるようにします。
(例:var<0)

Sum Values
変数の合計値を使用
Averaged Value
変数の平均値を使用
Show Debug Info
デバッグ用に現在のドライバーと変数の値を表示する
Add Variable
新規変数を作成

 

変数

取得したデータを変数として定義します。
Scripted Expression選択時、計算式に使用できます。

 

var
変数名
デフォルトではvarという名前の付いた変数が作成されています。
Type
ドライバーのタイプ
Distance
2つのボーン間の距離を使用
Ob/Bone
ドライバーとして使用するボーンやオブジェクトを設定
Transform Space
ドライバーとして機能させるトランスフォーム編集タイプ
Rotational Difference
2つのボーン間の角度を使用
Bone 1、2
ドライバーとして使用するボーン
Single Properties
カスタムプロパティの数値を使用
Prop
IDブロックタイプとオブジェクトを設定

IDブロックタイプはオブジェクトの他マテリアルやアクションなど、様々なデータを使用できます。
IDブロックタイプ

 

Path
プロパティのRNAパス

各項目上で右クリックCopy Data PathShift+Ctrl+CでクリップボードにRNAパスをコピーします。
Ctrl+Vキーでペーストします。

XYZ軸、RGB値など複数項目で構成されたデータをコピーした場合、そのままペーストしても動作しません。
例としてマテリアルのDiffuse値をコピーするとdiffuse_colorとなります。
diffuse_color→diffuse_color.rなど、どの項目を使用するか明示する必要があります。

Transform Channel
オブジェクトやボーンのトランスフォーム値を使用
Ob/Bone
ドライバーとして使用するボーンやオブジェクトを設定
Type
ドライバーとして機能させるトランスフォーム編集タイプ
Space
ドライバーの影響を計算するのに使用する空間タイプ

 

Modifiersパネル

オブジェクトに設定するモディファイアと同じく、元のFカーブを破壊せずアレンジを加える事ができます。

 

Generator

数式によってカーブの形状を生成します。

 

Built-in Function

関数によってカーブの形状を変化させます。

 

Envelope

制御点を加えてカーブの形状を強調、縮小させます。

 

Cycles

設定したカーブが循環するようになります。
モディファイアは一番上に配置されるようにする必要があります。

 

Noise

カーブにノイズを加えます。
小刻みに振動する動きを作成するのに便利です。

 

(2.7系以前)Python

独自の項目を持っていません。

 

Limits

カーブをX軸、またはY軸方向に制限します。

 

Stepped Interpolation

カーブの曲線を階段状にします。

Fカーブを編集する

モードをF-Curve Editorにします。
以下はLocationのキーフレームが設定されている場合に項目を展開したものです。
X Locationなどの項目をクリックして選択するとアクティブになり対応するカーブを編集できます。
Graph Editor

 

各ポイントやハンドルを右クリックで選択し、GRで移動や回転を加えます。
Ctrl+クリックで選択中のカーブにポイントを増やし、Xで削除します。

 

ドライバーを編集する

移動させる

CubeオブジェクトをIcosphereの移動と連動させて移動するようにします。

 

Cubeオブジェクトを選択し、3D ViewportShift+F5サイドバーNTransformパネル→Locationの項目上で右クリック→Add Driversを選択します。

 

Driversエディターを(2.7系以前はGraph Editorのモードから)選択します。
X軸の移動に影響させる場合、X Locationを選択しドライバーを設定します。

 

サイドバーNDriversパネル→Type:Averaged Valueを選択します。
またはデフォルトのScripted ExpressionExprに変数名(デフォルトではvar)を入力します。
Driversパネル

 

変数の設定で、デフォルトのTransform Channelを使用します。
Ob/Boneにドライバーとなるオブジェクト名(Icosphere)を入力します。
Type:Y Locationを選択すると、ドライバーオブジェクトのY軸方向の移動に応じてX軸方向に移動します。
ドライバーオブジェクトによって移動する前ドライバーオブジェクトによって移動した後

 

カスタムプロパティを作成

各カテゴリ内で設定項目を自作できる機能です。

 

PropetiesShift+F7Object DataMaterialなどの各カテゴリ内→Custom Propertiesパネル→Add

 

propというカスタムプロパティが作成されます。
Editで名前や最小、最大値、マウスオーバーした際のツールチップに表示するテキストを設定できます。
Custom Propertiesパネル

 

Objectでカスタムプロパティを作成すると、3D ViewportShift+F5サイドバーNPropertiesパネルが表示されアクセスできます。
3D Viewportのカスタムプロパティ

 

変数の設定で、Single Propertyを使用します。
Propに使用するIDブロックタイプ、ドライバーとなるデータ名を入力します。

 

作成したカスタムプロパティの数値上で右クリックCopy Data PathでクリップボードにRNAパスをコピーし、Pathにペーストします。
ドライバーのタイプや式を適切に設定するとカスタムプロパティの数値によってドライブされる項目の数値が変化します。
Driversパネル

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